IFLA/UNESCO 多文化図書館宣言。 多文化図書館-対話による文化的に多様な社会への懸け橋

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2012-05

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International Federation of Library Associations and Institutions (IFLA)

Abstract

世界には6,000 以上もの異なる言語が存在し、私たちは皆、ますます多様化する社会に生きている。 国際的な人口移動率は年毎に上昇し、複合したアイデンティティを持つ人々が増大する結果をもたら すことになった。グローバリゼーション、移住の増加、高速化した通信、簡便な輸送手段などの21 世紀のパワーは、多くの国――文化的多様性がこれまで存在しなかった国もあれば、既存の多文化性 を増してきている国もある――で文化的多様性を増大させている。「文化的多様性」あるいは「多文化主義」は、異なる文化の共生と交流に関わるものである。「文化と は、特定の社会または社会集団に特有の、精神的、物質的、知的、感情的特徴をあわせたものであり、また、文化とは、芸術・文学だけではなく、生活様式、共生の方法、価値観、伝統及び信仰も含むも のである。」 文化的多様性あるいは多文化主義は、地域社会およびグローバル社会における総合力 の基盤である。文化的・言語的多様性は、人類共通の遺産であり、全人類の利益のために大切に保存しなければなら ない。それは、相互の交流、革新、創造、平和的共存の源である。「国際平和と安全保障実現のための 最善策は、相互信頼と理解に基づいた文化的多様性、寛容、対話、協力の尊重である。」 従って、 館種に関係なく図書館は、国際レベル、国レベル、地域レベルで、文化的・言語的多様性を反映させ、それを援助し、促進するとともに、クロスカルチュラルな対話と積極的な社会参加のために努めるべ きである。図書館は、様々な関心事と多様なコミュニティのために奉仕する機関であり、学習センター、文化セ ンター、情報センターとしての役割を果たしている。文化的・言語的多様性に取り組む際には、文化 的アイデンティティと文化の価値を尊重しつつ、基本的自由の原則、すべての人が情報や知識に公平 にアクセスできるという原則を守ることが、図書館サービスの基本である。

Description

Keywords

Subject::Library services to multicultural populations, Subject::Multicultural populations, Subject::Multilingualism, Subject::Linguistic diversity, Subject::Linguistic heritage, Subject::Cultural diversity, Subject::Diversity, Subject::UNESCO

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